「カンタ—母からの贈り物」
2021年7月29日 - 12月11日
かつてのベンガル州で作られたカンタは、使い古しの白木綿を4、5枚重ね、農作業や日常の暮しの合間にコツコツと刺されて仕上がった廃物利用のキルトです。しかし糸でつづられた物語の様なデザインの楽しさはだれにも眞似が出来ない純な思いが伝わってきます。カンタを見て心動かされない人はめったに居ないでしょう。使い終った白木綿が更に輝きを増すやさしさに包まれ、布仕事の無限の樂しみです。只のボロ布が母の手で清められ再びよみがえった布です。特別な一瞬です。是非見て頂きたい一点ものの作品です。
岩立広子
2009年の開館以来、37回の企画展示を行ってまいりましたが、現在展示中の「カンタ—母からの贈り物」をもって、所蔵品による企画展示を終了いたします。皆様のご支援、ご協力を深く感謝申し上げます。
企画展示は終了しますが、一般財団法人岩立フォークテキスタイルミュージアムは今後も存続します。岩立コレクションを次世代に繋ぐための適切な維持管理に加えて、事務局による小企画や催事などを行う予定です。随時ホームページを通じてお知らせいたします。